院長のブログ
(2021年)
第330回 数少ない本当の救急病院
救急指定を受けていても、必ずしも救急病院は救急例を受け入れてくれないので、開業医やクリニックの先生にはこれも悩みの種です。この地域でも、同様です。唯一、救急病院として面目躍如の活躍をしているのは、千葉県浦安市の東京ベイ医療センターのみです。これとて、救急例を電話相談すると、女医さんが出て愚痴やら、忙しいやら、内情を述べるだけで、受け入れは悪くなります。こちらも気分を害するので、救急例は手紙のみ同伴させて、直に患者さんに行ってもらうのが一番です。
救急も医師への負担ということを考えると、必ずしもやることの是非は不明ですが、江戸川区では、送り先が不明、救急病院の連携が取れていないのは事実です。各病院が勝手に診療をなさっているのが現状です。
他にも、葛西や東小岩に送った時もありましたが、受け入れは極めて悪く、これが救急指定をとっている病院なのかと疑う有り様でした。特に後者の地域医療連携室は名ばかりで、電話や手紙や資料など無意味に多くを請求し、高飛車であるのに受け入れは悪い、つまり患者を選んでいるようでした。これは、困ったことです。
第329回 気概の無いMRとMS
薬の問屋さんやMRの方にも、はっきり言って気概の無い人が目立ちます。販売目標を掲げて、もっと上を目指そうとか、必要な病医院に薬を卸そうといった本来の意義、競争原理を忘れ、ことなかれ主義の卸さんには失望します。やる気が無いように見えます。今年は、他のクリニックの仕入れについて、私なりに交渉してみましたが、がっかりすることが多かったです。薬の卸しは、JCHOの病院で違反があったように、談合して無風状態なのかも知れません。努力や競争原理を忘れて、それでやっていけるのですからいいですね。やる気のない人が目立つ薬卸し業界です。
第328回 オリンピック開催は誤判断
オリンピック開催から目に見えて増加してきているコロナ患者数。誰もがそう思うでしょう。明かに増えています。その前に、私は、銀座などの繁華街で、「雀の学校」よろしくそぞろ歩きする多くの人々をテレビや車中から見て危機感を持っていました。なぜ、この人達は人混みに出歩くのか不思議でしたし、愚かであると思っていました。
オリンピックも「開催すれば何とかなる。愚国民は熱中するであろう」というIOCやJOC,オリンピック族議員の考えが見え見えでしたね。
そうした策略に引っかかる必要もないと思います。われわれの貴重な税金を湯水のごとく一時的な、スポーツという偽名を冠した局地的なお祭りに使ってほしくないと思います。
オリンピックをサポートした医師の中には、「反対していても、やると決まったからには協力する」と美言を唱えている人がテレビに出ていましたね。確かに、ご立派な考えであるし、こういう方はどこにも一定数いるでしょうし、否定しません。国に素直でいい面もありますね。ただ、私は大いに疑問を感じます。こういう方は好きなようにすればいいでしょうが、政策として決まったといっても誰が決めているのでしょうか。過去、社会保険庁も、消えた年金問題も、われわれは国が決めたことに協力をしてきて、あのザマでした。古くは大東亜戦争も国が決めたこととされ、扇動され、おだてられ、結果、多くの犠牲と優秀な若い将校等の命を失いました。国が決めたからと言い、盲目的にそれに従うのはどうなのでしょうか?まず、医師としての本分を考え、伝染病を広げる、一部の者の営利のためのお祭りもどき騒ぎに反対するべきであると思います。
私はオリンピックをほぼ見ていませんし、この時期のパラリンピック開催にも反対です。高校野球もやるべきではないと思います。栃木のインターパーク倉持先生に同感です。
第322回 FDAからフェブリクに注意喚起
少し前のことですが、尿酸値降下薬「フェブリク」に世界各国で注意喚起がなされました。英国・米国ではアロプリノール(ザイロリック)に耐えられない方のみに適応があります。日本ではあまり報じられません。フェブリクが心血管合併症を有意に増やすというデータがあります。日本では皮肉にも内科医が最も多く処方する薬の一つになっています。
また、急に服薬停止にすることもリスクが多いとされています。ならばどうするか。他のキサンチンオキシダーゼ阻害薬にするのも一つの手です。現状でリスクが少しでも低いものに変えていくことが主治医の義務と考えます。
日本では、一般週刊紙はいつもピンボケ、一方的な薬物批判記事ですが、フライデーだけに掲載されました。メーカー、行政は沈黙だけです。いつも大騒ぎして処方薬を批判し、扇動する週刊現代や週刊ポスト、健診すら批判的な週刊朝日には何も載りません。彼らの眼は節穴ですね。こんな大事なこと書かないのですから。
大事な情報を皆でスルーする日本のマスコミですね。大きな癒着があるのでしょうか。