(267)10月の呼吸器内科勉強会
今月も医師会館で勉強家の実地医家が集まる肺癌研究会がありました。癌研奥村部長と順大佐々木准教授の名講演も素晴らしいです。癌研奥村教授には当院から立て続けに早期肺癌の手術例を送り、お世話になっております。奥村部長から肺癌診療の現況、病理を中心に総論のお話もありました。大変勉強になりました。佐々木准教授からは胸膜中皮種の今後の治療の講演がありました。参考になりました。S先生のために、アトランダムにまとめてみます。
- β-Dグルカンは肺アスペルギルスでは上昇しない。(カンジダ症で上昇する)
- アスペルギルス症は血清沈降抗体で診る。
- 初期はアスペルギルス抗原も陰性である。
- アスペルギルス症が拡がって抗原が陽性となり、気管支穿破して初めてβ-Dグルカンが上昇する。
- 肺癌の分類は以前は「小細胞癌と非小細胞癌」であったが、現在は、「扁平上皮癌と非扁平上皮癌」と分ける。
- これは治療上の優先点からの分類である。
- EGFR遺伝子変異をしているのは腺癌である。
- SCCではベバシズマブは使えないが、ぺメトレキシドが効果が有る。
- 神経内分泌腫瘍の中に小細胞癌、大細胞神経内分泌癌、定型および非定型カロチノイドが含まれる括りである。
次号へ続く