(165)糖尿病治療の進歩
前回、日本はマナーが良いほうだと書きましたが、まだまだ劣っているところもあります。それは障害者の方への配慮がまだまだ乏しい点とスマホ依存症の増加です。特に歩きスマホをやらないと気が済まない人は周囲への配慮を欠き大迷惑で危険です。今や公共交通の遅延の過半数は歩きスマホが原因と言われています。その通行障害や緩徐歩行(チンタラ歩き)が本人には見えないのです。これは何が原因かというと、一つは民度の低下ともう一つは依存症という脳の病です。麻薬や覚醒剤と同じ依存症なので規制や治療が必要です。
さて、肝心の糖尿病治療ですが、S先生のためにまとめてみます。
- SGLT-2阻害薬は高齢虚弱者には用いない。メトホルミン同様、sick day ruleの適応〜食事しない時には飲まないことの徹底教育が必要。
- 米国で脱水によると思われる下肢切断例あり、足背動脈チェックやABI検査も必要。
- CBCは細目にチェックし、Ht50%を超えると脳梗塞のリスク大と考える。
- 女性はヘマト44%以上が要注意である。
- SGLT-2阻害薬は抗癌作用の報告が一つ出てきた。
- メトホルミンは以前から安定した抗癌作用がある。これはmTOR(エムトール)阻害作用による。
- 高齢者でも使えるGLP-1受容体作動薬で週1回注射が出てきている。トルリシティアテオスである。
これは次回で。